■成長分野・ICTに注力
東京五輪が開催される2020年に創業110周年を迎える内田洋行。ヘンミ式計算尺や純国産初のオフィスコンピューター「ユーザック」の開発でも知られる同社だが、OA化に伴いオフィス家具やプレゼンテーション機器、空間構築といったオフィス関連事業などに業容を広げてきた。
質的側面が変化
特筆すべきはこの30年間で大きく変化した事業の質的な側面だ。同社の売り上げの約60%をICT(情報通信技術)関連が占めている。中でも成長分野と位置付けられているのは、大企業向けのクラウドソリューションやネットワーク構築、ソフトウエアのライセンス提供といった分野だ。
「最近では働き方変革に向けたICT基盤整備などのニーズもあり、グループウエアなどを活用した情報システム関連のビジネスが毎年2桁成長している」(ネットワークビジネス推進統括部の村田義篤統括部長)。同社はこの成長分野の開拓を、働き方変革に向けてネットワーク推進部と、社内研究所である知的生産性研究所が共同で進めてきた。