東京・五反田に本社を置くベンチャー企業6社による相互支援団体「五反田バレー」が25日付で発足した。資金調達や人材確保などの創業時の課題を相互に支援することで、シリコンバレーのようなベンチャー企業の集積地を目指す。
このほど、五反田バレーの地元自治体である品川区と協定を結び、地域の祭りやイベントにも参加するほか、区もベンチャーの持つ技術やサービスの実証試験の実施に協力する。今後は金融機関などとも連携し、進出したベンチャー企業に資金調達などで支援する。
団体の代表理事には、人工知能(AI)を使った営業支援ツールを提供する「マツリカ」の黒佐英司最高経営責任者(CEO)が就いた。黒佐氏は「スタートアップなら五反田といわれるようなブランドにしていきたい」と語った。
同団体には、マツリカのほか、クラウド会計の「freee(フリー)」、個人のスキルをネット上で売買する「ココナラ」、飲食店向け予約サービスの「トレタ」、監視カメラ画像解析の「セーフィー」、葬儀のマッチングサイト運営の「よりそう」が参加した。
五反田は、渋谷よりも賃料が安く、東海道新幹線が発着する品川駅や羽田空港にも近いという交通利便性が評価されている。このため、ここ数年ベンチャー企業が相次いで進出し、少なくとも約40社が五反田周辺に本社を構えている。