カレーや菓子に乳酸菌 ハウス食品、事業に本格参入 免疫力向上に着目 

乳酸菌事業への本格参入を表明するハウス食品グループ本社の広浦康勝専務=2日、東京都江東区(平尾孝撮影)
乳酸菌事業への本格参入を表明するハウス食品グループ本社の広浦康勝専務=2日、東京都江東区(平尾孝撮影)【拡大】

 ハウス食品グループ本社は、乳酸菌事業に本格参入する。2日に東京都内で開催した乳酸菌に関する説明会で方針を表明した。具体的な商品については言及しなかったが、同社やグループ各社が展開するカレーやゼリー類、飲料、菓子類など幅広い既存の商品に乳酸菌入りのタイプを追加するほか、サプリメントなどの健康食品なども展開するとみられる。

 現在、乳酸菌事業は年間3億円程度だが、これを平成33年3月期に70億円、36年3月期に100億円規模に育てる考えだ。

 ハウスでは乳酸菌「L-137」が人体などの免疫力を高めることに着目し、研究を進めてきた。免疫力を高めるメカニズムや、臨床試験で継続摂取によって風邪をひきにくくなること、歯周病改善などの科学的根拠を確認している。

 既に、米国や台湾のサプリメント向けや、水産畜産の飼料向けにL-137を素材として供給しているが、今後は「ハウス」ブランドの商品に活用することで、乳酸菌事業を主力事業に育成する考えだ。

 説明会で広浦康勝専務は、「乳酸菌は整腸作用などが注目されているが、免疫向上を切り口に新しい市場を開拓していきたい」と語った。