キリンと農林中金、ホップの増産支援 遠野市の農業法人に出資

クラフトビール市場の拡大でホップの需要は伸びている
クラフトビール市場の拡大でホップの需要は伸びている【拡大】

 キリンと農林中央金庫は6日、ビールの原料となるホップの生産拡大を目指し、国産ホップ有数の産地である岩手県遠野市の農地所有適格法人である「BEER EXPERIENCE(BE)」に出資したと発表した。

 有数の産地である遠野市でもホップの生産量は少子化や後継者不足などでピーク時の4分の1にまで落ち込んでいる。その一方、多様な種類のホップを原料としたクラフトビールの需要が急増している中、国産ホップのニーズが拡大している。そこで、キリンは支援を決めた。

 BEにキリンは1億5000万円、農林中金はグループ会社を通じて1億円を出資。この資金を活用し、BEは、新たに8ヘクタールの畑を整備して、将来的には年間20トンの収穫を目標にしている。育てるのはキリンが開発したホップの新品種で、5年程度での黒字化を目指す。

 このプロジェクトには遠野市も協力し、ホップやビールを核にした地方創生の推進を図っていく。