JDI、最終赤字17億円に縮小 4~6月期連結決算、スマホ向け減少も構造改革寄与

 経営再建中の中小型液晶パネル大手、ジャパンディスプレイ(JDI)が8日発表した2018年4~6月期連結決算は、最終損益が17億円の赤字(前年同期は314億円の赤字)となった。4~6月期の最終赤字は14年以降5年連続。主力のスマートフォン向けパネル需要の減少が響いたが、昨年実施した固定費削減などの構造改革が寄与して赤字幅は大きく縮小した。

 売上高は45.2%減の1032億円、営業損益は98億円の赤字(前年同期は144億円の赤字)、経常損益は127億円の赤字(206億円の赤字)だった。

 スマホ向けの減少で売上高に占めるモバイル比率は60%(前年同期は82%)に低下した一方、第2の柱と位置付ける車載向けは28%(14%)に上昇した。

 JDIではスマホ向けの需要回復などで7~9月期には売上高が前年同期比40~50%増加し、9月に営業損益が単月黒字化すると予想。19年3月期業績予想は売上高が前期(7175億円)比10~20%増、本業の収益力を示す営業利益率で2~3%と見込む。

 8日、東京都内で会見した月崎義幸社長は「モバイルとモバイル以外の両輪で業績回復につなげたい」と述べた。