【高論卓説】増える「メンタル病む」社員 ストレス削減に真の適材適所が必要 (1/3ページ)

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 職場で精神を病む社員が急増している。人手不足による「過重な労働」がストレスとなり心をむしばむケースが増えているのだ。会社で働いている人ならば、職場の周囲にメンタルに問題を抱えて出社できない人がいるはずだ。大手企業の人事担当者の肌感覚では全社員の5%前後が出社に障害があり、軽い躁鬱などを含めると10%近い社員がメンタルに問題を抱えているという。

 精神を病む人の増加は厚生労働省の調査にも表れている。2017年度に「精神障害等」で労災を申請した人の数は1732件と前年度に比べて146件、率にして9.2%も増加した。そのうち、未遂を含む自殺による請求は前年度比23件増の221件と、1割以上も増えた。いわゆる「過労自殺」が増加しているのである。

 申請しても全てが労災と認められるわけではない。「精神障害」での労災認定は前の年度に比べて8件多い506件、未遂を含む自殺は14件増の98件だった。申請件数の増加に比べて認定件数が少ないのは仕事との因果関係を立証することが難しいためだ。

 当初、「過労死」と言えば、脳梗塞や心筋梗塞といった「脳・心臓疾患」によるものが多かった。脳・心臓疾患の場合、労働時間の長短と認定件数は比例する。長時間労働によって脳・心臓疾患に陥ったと推定することができるからだ。

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