高級ミラーレス、競争激化 出遅れた「2強」が近く参入 (1/2ページ)

高価格帯のミラーレス一眼カメラが並ぶ売り場=9日、東京・有楽町のビックカメラ有楽町店
高価格帯のミラーレス一眼カメラが並ぶ売り場=9日、東京・有楽町のビックカメラ有楽町店【拡大】

 デジタルカメラ市場が低迷する中、人気を集めるミラーレス一眼カメラで各社が高価格帯へシフトしている。ソニーなどが先行していたが、出遅れていたカメラ業界2強のニコン、キヤノンが近く参入する。一眼レフカメラから切り替えるプロカメラマンも増えており、競争が激化しそうだ。

 ミラーレスは反射鏡がないため、一眼レフに比べ小型で軽量なのが特長。シャッター音を消せるため、静かな環境で撮影できるメリットもある。液晶ファインダーの画像と被写体の状態に時間差があるなどの弱点も技術進歩で解消されつつあり、プロや写真愛好家の評価が高まっている。

 高価格帯のミラーレスは、ソニーが「フルサイズ」といわれる大きな画像センサーを搭載した機種を2013年に世界で初めて発売し、市場をリードしてきた。今年3月に売り出した「α7III」は本体価格が20万円以上するものの、基本性能を向上させたことが受けて販売は好調だ。

 他社も生産体制や品ぞろえを強化している。富士フイルムは交換レンズを充実させており、宮城県の工場に十数億円を投資して生産能力を1.7倍に増強する。パナソニック、オリンパスも10万円以上する機種のラインアップを拡充している。

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