【キャッシュレス革命(4)】大手銀・クレカに危機感 新興異業種が既得権益脅かす (2/3ページ)

 容易でない意思統一

 三菱UFJなど3メガバンクはQRコードの統一規格作りに乗り出したが、デジタル通貨は「あくまで競争領域」(大手銀幹部)。

 みずほ銀行は2017年9月にメガやゆうちょ銀行などが参加する新たな電子マネー「Jコイン」構想を打ち出したが、電子マネーとは“別物”の仮想通貨に力を入れる三菱UFJは距離を置く。こうした事情から、みずほは6月に福島県で始めた実証実験ではJコインの名称を使わず、トーンダウンした。

 「決済に革命を起こす」

 無料通信アプリ運営のLINE(ライン)が6月に開催した事業説明会で、決済事業子会社LINE Pay(ペイ)取締役の長福(ちょうふく)久弘はこう宣言した。

 同社が14年に導入した電子決済サービス「LINEペイ」は、アプリにクレジットカードや銀行口座の情報を登録したりコンビニで一定額をチャージ(入金)したりすれば、店頭でのQRコード決済が可能となり、LINE利用者同士は手数料なしで送金できる。

 7500万人(6月時点)のLINE利用者の間で無料送金システムが一気に広がれば、銀行の「既得権益」だった送金業務は脅かされる。

 送金業務は手数料が国内向けで1回数百円、海外向けは数千円に加え、現地通貨に両替するための為替手数料も取れ、うまみが大きい。これまで100万円を超える送金は銀行のみに認められてきたが、「異業種に牙城を崩されると収益への打撃は大きい。主導権は渡したくない」(大手銀関係者)と危機感を強める。

続きを読む