空飛ぶ車、開発競争が激化 「低コスト移動革命」急展開 (3/3ページ)

 欧州航空機大手エアバスは23年に4人乗り機体の実用化を計画する。有人ドローンを開発する中国企業イーハンは試験飛行を終え、18年中の実用化を目指している。

 日本でも、愛知県豊田市を主な拠点とする若手技術者の団体「カーティベーター」や名古屋市のベンチャー企業「プロドローン」などが独自に開発を進めているが、世界と伍(ご)して勝負するには国の支援が望まれる。

 欠かせぬ国の支援

 課題は技術面にとどまらない。機体の耐久性や運航管理といった安全確保のルール整備のほか、乗り物が低空を飛び交う社会に理解を求める周知活動も不可欠となる。

 「日本として相当大きな戦いになる」。8月29日の官民協議会に出席したベンチャー企業幹部の発言には「オールジャパン」での対応が必要との覚悟がにじんだ。