【経済インサイド】世界最高の「顔認証システム」東京五輪で採用 NEC復活の起爆剤となるか (3/4ページ)

2020年東京五輪・パラリンピックでNECが導入する顔認証システム=8月7日、東京都千代田区(宮川浩和撮影)
2020年東京五輪・パラリンピックでNECが導入する顔認証システム=8月7日、東京都千代田区(宮川浩和撮影)【拡大】

  • 顔認証システムの採用についてプレゼンテーションするNECの菅沼正明執行役員=8月7日、東京都千代田区(宮川浩和撮影)
  • 2020年東京五輪・パラリンピックでNECが導入する顔認証システム=8月7日、東京都千代田区(宮川浩和撮影)

 テロ対策の強化などを背景に、顔認証関連のビジネスは世界的に拡大が見込まれる。調査会社のリサーチステーションによると、17年の市場規模は40億5000万ドル(約4500億円)で、22年には77億6000万ドル(約8640億円)とほぼ倍増する見通し。

 こうした中、NECは顔や虹彩、静脈などの生体認証技術と人工知能(AI)を組み合わせる「セーフティ事業」として、今後3年間に海外で2000億円の販売目標を立てている。

 もっとも、高い技術力をそのままビジネスの成長につなげられるかどうかは未知数だ。

 たとえば、NECの顔認証システムなら人混みの中から指名手配犯などを割り出す運用も可能だが、東京五輪では「選手やボランティア、報道関係者などの本人確認に使う以外、観客の監視などに使う予定はない」(組織委幹部)。

 証券アナリストは「プライバシー意識が高い日本では、不特定多数の人を対象とした顔認証の運用は難しく、そうしたビジネスは海外中心になるだろう」と指摘する。

 もちろん、競合他社も指をくわえてみてはいない。7月にはパナソニックが、成田など国内5空港から顔認証技術を使う入出国審査ゲートを計約130台、約16億円で受注した。

「安全確保」ビジネスのカギに