5GとIoTの開発拠点を開設 KDDI、ベンチャーなどと交流

複数のカメラで合成した映像を5Gを使って通信する実証設備=5日、東京都港区
複数のカメラで合成した映像を5Gを使って通信する実証設備=5日、東京都港区【拡大】

 KDDIは5日、第5世代(5G)移動通信方式とモノのインターネット(IoT)のビジネスモデルを開発する拠点を都内に開設した。KDDIのほか、IoTや人工知能(AI)などの専門的な技術を持つベンチャー企業などが参画。顧客企業はさまざまな企業と交流しながら、5GやIoTを活用した新ビジネスの開発や実証実験を行うことができる。

 実証スペースでは、5Gと従来の通信方式が混在する状況を再現し、通信にどのような影響が出るかなどを検証することもできる。同日、都内で記者会見したKDDIの高橋誠社長は「IoTではいかに価値を作っていけるかが大事。単純な実証スペースではなく、新しいビジネスを作る場にしたい」と述べた。

 5Gではさまざまな機器がインターネットに同時接続することが可能になり、IoTによって工場や店舗などでの効率化に期待が高まる。

 ソフトバンクも5月、法人向けに5G通信に対応した電子機器の接続試験などができる屋内実証施設を開設。大成建設と共同で、力加減までも遠隔地に正確に伝えるロボットを開発するなど、各社とも事業開発に注力している。