ティファニー新工房、復活へのろし (1/3ページ)

ウインドーにダイヤモンドの指輪が飾られたティファニーの店舗(ブルームバーグ)
ウインドーにダイヤモンドの指輪が飾られたティファニーの店舗(ブルームバーグ)【拡大】

 高級宝飾品小売り大手、米ティファニーがマンハッタンに新たに開設した工房では、宝石職人たちが作業机に向かい、拡大鏡越しに銀の指輪を磨いたり金のパーツを折り曲げたりしている。彼らが作っているのは将来の商品の試作品で、ガラス張りのケースに並ぶことは多分ない実験的な一点物だ。

 それは「新たなアイデアをどんどん出せ」というティファニーのアレッサンドロ・ボリオーロ最高経営責任者(CEO)からの直々のお達しだ。創業181年のこの老舗は同氏の下、ラインアップの刷新とパンチ力のある販売戦略で若い顧客層を取り込もうとしている。その成果は早速出ており、昨年の同氏のCEO就任直前から示されていた業績の回復基調は本格化している。直近の四半期利益は2012年以来の高水準だった。

 それでもなお、経営陣は最近のアナリストとの電話会議で「新しさ」という言葉を強調した。「わが社は常に、品ぞろえに新しさを追求すべきだ。それはデザインの新しさだけでなく、既存コレクションにはない新しい型や色、石を取り入れることを意味する」とボリオーロ氏は語った。

 脱マンネリで“苦慮”

 ティファニーは最近までマンネリに陥っていた。歴代デザイナーのエルサ・ペレッティ氏やパロマ・ピカソ氏が手掛けた大ヒット商品は過去数十年の成功の鍵だったものの、同社は今も根強い人気を誇るそうした定番に取って代わる新作の投入に苦慮してきた。もっとも、14年に当時のデザイナー、フランチェスカ・アムフィテアトロフ氏が発表したコレクション「ティファニーT」は一定の人気を得た。同シリーズはシーズンごとに新作が発表され、ネックレスや指輪、ブレスレットなど今や130種類以上のアイテムを展開する。

続きを読む