【現場の風】ホンダ 軽商用バン、使い勝手や乗り心地追求 (1/2ページ)

新型軽バン「N-VAN」の開発責任者を務める本田技術研究所の古舘茂主任研究員=7月、東京都港区
新型軽バン「N-VAN」の開発責任者を務める本田技術研究所の古舘茂主任研究員=7月、東京都港区【拡大】

 □ホンダ「N-VAN」開発責任者・古舘茂さん(50)

 --7月に軽自動車の新型商用車「N-VAN(エヌバン)」を発売した。ホンダの軽商用バンとしては19年ぶりの新型車となる。開発で最初に取り組んだことは

 「宅配や移動販売などの仕事に携わる人の声に耳を傾けることから始めた。すると、『荷物をしっかりと積めるようにしてほしい』『運転席のシートが薄いと疲れてしまう』などといった要望や意見が聞かれた」

 --従来の商用車と異なる点は

 「これまでの商用車は荷物を積むことに集中し、開発が行われてきた。それだけでなく、常に乗る運転手のことも考えた。運転席にしっかりとコストをかけて、使い勝手や乗り心地を追求したほか、四角く大きな空間づくりにもこだわった。運転席以外のシートを畳むと、床に段差のないフラットな荷室をつくることができる」

 --主力の軽「N-BOX」をベースに開発した

 「商用車にも環境対応が求められる中、燃費性能に優れたN-BOXの最新エンジンをうまく活用した軽商用バンを提案する発想に行き着いた。運転手が便利と感じる装備を充実する一方、電動スライドドアなどは割り切って省き、購入企業がシビアにみる価格を抑えた」

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