スルガ銀創業家が株売却へ 借り入れ返済も検討

 スルガ銀行の創業家が、関連企業などを通じて保有する同行株式の売却を検討していることが20日、分かった。同行からの借り入れの返済も併せて検討しているもようだ。株式を手放すことでけじめをつけ、新経営陣による再出発を印象付ける狙いがあるとみられる。

 同行は岡野光喜氏がシェアハウスをめぐる不正融資問題で会長職を引責辞任するまで、創業家出身者が歴代トップに就いてきた。創業家の関連企業が持つ同行の株式は今年3月末時点で15%を超え、岡野氏辞任後は資本面での影響力に注目が集まっていた。

 株式売却の時期や相手は未定だが、保有株式の全てを譲渡する可能性があるとの見方もある。今月7日に社長に就いた有国三知男氏は記者会見で「創業家の保有株をどうするかは前会長の判断」と述べるにとどめていた。