ウーバーが狙う「空飛ぶタクシー」構想 “第2の革命”へ準備、23年にも事業化 (4/4ページ)

ウーバーが準備を進める「空飛ぶタクシー」で使用される離着陸「スカイポート」のイメージ(ウーバー提供)
ウーバーが準備を進める「空飛ぶタクシー」で使用される離着陸「スカイポート」のイメージ(ウーバー提供)【拡大】

  • 米ウーバーのシンポジウムで、「空飛ぶタクシー」の重要性を語るバーニー・ハーフォードCOO=8月30日、東京都港区
  • ウーバーが準備を進める「空飛ぶタクシー」で使用される機体のイメージ(ウーバー提供)

 日本は規制改革が進まないケースも多く、現にウーバーの本業であるライドシェアも解禁されていない。ウーバーに出資するソフトバンクグループの孫正義会長兼社長が講演で、「こんなばかな国はない」と批判したほどだ。

 シンポジウムでは「(空飛ぶタクシーにより)車に乗ることが経済的ではない、という状況にしたい」と、“過激”な発言も飛び出した。ハーフォード氏は「(空飛ぶタクシーは)既存の交通手段を補完するものだ」としており、スカイポートまでの移動でタクシーなどとの「接続」を重視しているようだが、既存勢力に“脅威”と受け取られ、反対論が強まる可能性もある。

 最大の焦点は「価格」と空域管理だろう。ウーバー関係者は「パートナー企業が機体を大量生産すれば、1時間当たり数十万トリップも可能だ」と鼻息が荒い。運行数が増えればスケールメリットで料金を抑えることができるが、一方で空域の管理は難しくなる。規制の問題とも関連するが、災害救助や救急のヘリコプターなどの飛行の安全にも万全を期す必要がある。ウーバーは米航空宇宙局(NASA)と都市部の航空交通などについての技術研究で連携しているが、この問題を解決できるかは不透明だ。

 日本でも政府が「空飛ぶクルマ」の官民協議会を立ち上げ、20年の実用化を目指すとしたが、出遅れ感は否めない。協力するにしても対抗するにしても、先に具体的な構想という“旗”を掲げたウーバーを強く意識しながら取り組まざるを得ない状況だ。(高橋寛次)