スピルリナ、将来のタンパク不足救世主に 食品開発のタベルモ、ブルネイで量産化 (1/3ページ)

生スピルリナを使った商品を手に打ち合わせをするタベルモの佐々木俊弥社長(左)
生スピルリナを使った商品を手に打ち合わせをするタベルモの佐々木俊弥社長(左)【拡大】

 藻の一種の「スピルリナ」を使った食品開発のタベルモ(川崎市高津区)は、来夏にもブルネイでスピルリナの量産工場を稼働、年間生産量を現在の10倍となる、1000トンに引き上げる。スピルリナは、新興国の経済発展や人口増加を背景としたタンパク質不足の救世主として期待されており、同社は味の向上と社会課題解決に挑む。

 同社は5月に三菱商事や産業革新機構から17億円の資金を調達し、7月には、ブルネイに現地法人「タベルモバイオファーム」を設立した。現在は静岡県掛川市の培養工場で年間約100トンを生産している。

 豊富な栄養素含む

 スピルリナはタンパク質含有量が圧倒的に高く、抗酸化物質やビタミン、ミネラルなど豊富な栄養素を含むのが特徴。粉末や錠剤を中心に世界で約3000億円の市場規模がある。

 バイオベンチャーであるちとせグループ傘下のタベルモは、まだ知名度が高くない。佐々木俊弥社長は「食材としてのおいしさを追求し、まず日本で知名度を上げていきたい」と話す。フローズンヨーグルトや飲料、パンなどに練り込むペーストなどを販売している。

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