【スポーツbiz】ラグビーW杯 さらなる広報強化を (2/3ページ)

ラグビーイベントで日野レッドドルフィンズの選手とパスを体験する、東京都の小池百合子知事(左)=23日、東京都中央区
ラグビーイベントで日野レッドドルフィンズの選手とパスを体験する、東京都の小池百合子知事(左)=23日、東京都中央区【拡大】

 問題は19日から始まった一般向けの抽選販売。そして、来年1月からの先着順の販売である。ここにはWRの売れ残りチケットも回ってくる。

 RWCではオリンピック・パラリンピック、サッカーのW杯と異なり、放送権料やスポンサー協賛金はWRの収入となり、原則として組織委員会には還元されない。自然、チケット販売に収入の多くを頼らざるを得ない。歴史と人気を誇るラグビー先進地域での開催では難なくクリアしてきたが、日本の懸案となっていた。

 533億5000万円の予算を組む組織委員会は、チケット収入で半分近い260億円を見込む(ほかに協賛宝くじ収益金100、日本スポーツ振興センター助成金79、開催都市分担金39、民間資金55.5=単位は億円)。大会の成否は、入場料収入に深くかかっていると言い換えてもいい。

 ちなみに、日本が南アフリカに逆転勝利して大騒ぎとなった15年イングランド大会では、2億5000万ポンド(約370億円)のチケット収入があり、247万4584人の入場者があった。

 人が動けば、金も動く。組織委員会は経済波及効果を4372億円と見積もる。直接効果1917億円。日本のサプライチェーン全体を通した需要拡大を見込む第1次間接効果が1565億円で、雇用増加による消費拡大の第2次間接効果は890億円と試算している。

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