【スポーツi.】貴乃花火山が再噴火 相撲界救った白鵬の貢献に応えるとき (1/2ページ)

大相撲秋場所で優勝し、内閣総理大臣賞を授与される白鵬=9月23日、両国国技館
大相撲秋場所で優勝し、内閣総理大臣賞を授与される白鵬=9月23日、両国国技館【拡大】

 突如、再噴火した貴乃花火山に相撲界が揺れ、どす黒い膿(うみ)が抑え難く吹き出しかけている。この事件のために忘れられているようだが、横綱・白鵬が秋場所の全勝優勝で、偉大かつ前人未到の成績を達成したことを、日本国民はどのように受け止めているのであろうか。

 横綱の品格に差

 先の優勝インタビューで白鵬が「場所前から横綱800勝と幕内1000勝が目標でした。こんなに上出来とは思わなかったし、1000勝という唯一の人間になった。最高の気持ちです」と語ったが、その成績以上に、強さとしなやかさが際立った土俵であった。

 「日本人横綱」を望む相撲協会と「日本人相撲ファン」の「ひいきの引き倒し」という高いげたを履かされ、ヨロヨロと危なっかしい勝ち方と、ぶざまな負け方を見せる稀勢の里と比べると、「横綱としての品格」は雲泥の差であった。

 歴代記録で2位の座に甘んじているのは連勝記録で、双葉山の69連勝にわずかに届かぬ63連勝である(第3位は千代の富士の53連勝、第4位は大鵬の45連勝)。

 そして、横綱在位数はこれまた歴代1位の67場所を数え、その間に38回の優勝を遂げる(優勝率5割6分7厘)という、長きにわたり安定して抜群の強さを維持しているのであり、彼を置いて「大横綱」の名に値する者はいないといえるのである。

 土俵を下りると温厚ながらもインテリジェンスを感じさせる応対を行える点では力士の中でも出色の存在である。また、さまざまな社会貢献活動に参加、関与している点でも群を抜いている。

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