【マネジメント新時代】モビリティーのサービス化 まず全体像を (1/3ページ)

フィンランド・ヘルシンキの公道を試験走行する自動運転シャトルバス。同国はMaaS先進国だ=2016年8月26日(ブルームバーグ)
フィンランド・ヘルシンキの公道を試験走行する自動運転シャトルバス。同国はMaaS先進国だ=2016年8月26日(ブルームバーグ)【拡大】

 9月中・下旬にデンマークの首都コペンハーゲンで開催された第25回ITS世界会議に参加した。この会議で発表者の一人が「モビリティーのサービス化、つまり「MaaS(モビリティーー・アズ・ア・サービス)」は、人々がこれまで作り上げてきた世界を“REINVENT(再発明)”する」と結論付けたとき、本当に驚かされた。(日本電動化研究所代表取締役・和田憲一郎)

 というのは、MaaSそのものは、公共交通機関、タクシー、カーシェアリングなど、いろいろな交通機関を組み合わせて、人の移動をシームレスに行うサービスである。しかし、発表者の意図は、単なる移動のサービスにとどまらないことを示唆している。今回は、モビリティーのサービス化を示すMaaSが世の中にどのようなインパクトをもたらすのか、また関係者はどうとらえていくのか、マネジメント視点で考えてみたい。

 なぜ今、モビリティーのサービス化なのかを考えるとき、その発祥地をたどることは有効であろう。筆者もITS世界会議に先立ち、発祥地であるフィンランドを訪れた。MaaSのプラットホームを作ったといわれる運輸通信省を訪れて意見交換した際、なぜ北欧のフィンランドでモビリティーのサービス化という発想が生まれたのか、その一端を垣間見ることができた。

 総括すると、フィンランドでMaaSが生まれた理由は3つに集約される。1つは、国の重要政策として、デジタルビジネスを推進する方針が打ち立てられたことである。デジタルインフラストラクチャーなど、11の骨子からなる政策の中で、MaaSはその一つだ。

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