国内最大の家電・IT見本市「CEATEC(シーテック)ジャパン2018」が16日、千葉市の幕張メッセで開幕した。東京五輪・パラリンピックが2年後に迫る今回は、大会運営や観戦のほか、需要が一層高まる訪日客対応に役立つ技術を、多くの企業がアピールしている。
五輪カラーを強く打ち出したのはNEC。スタジアムに見立てた展示ブースでは、大会関係者の入場管理に採用された「顔認証システム」を体験できる。このほか、AR(拡張現実)ゴーグルで選手データを見ながら競技を観戦できるシステムや、次世代通信規格5G用のアンテナに道案内・避難誘導用の表示装置などを組み合わせた「スマート街路灯」も並ぶ。
安全対策が必要なのは、五輪会場だけではない。日立製作所は、歩き方や服装などから人工知能(AI)が人物を特定し、複数の防犯カメラで動きを追跡できる映像解析技術を展示。三菱電機も、介助が必要な障害者や、駅のホームから落ちそうな人をふるまいで検知するシステムを「警備の人手不足を補ってほしい」(同社)と売り込む。