【現場の風】マクラーレン・オートモーティブ 性能を高め、運転が楽しい車を (1/2ページ)


【拡大】

 □マクラーレン・オートモーティブデザイン・ディレクター ロブ・メルヴィルさん(40)に聞く

 --公道でも走れるレーシングカー「600LT」などのデザインを担当した

 「『セナ』(伝説のレーシングドライバー、アイルトン・セナ氏の名前を冠したスーパーカー)ではクレイモデリング(粘土による造形)に関わった。現在は全ての車種を担当するが、もちろん、全てを独りでやることはできない。600LTでは、私を入れて11人のデザイナーが一緒に仕事をした。私の役割も変わってきており、イメージを伝えたり、ビジョンや戦略を立ててみんなと共有するのが現在の仕事だ」

 --600LTのビジョンとは

 「『LT』が象徴するものは軽量化、空気抵抗の最適化、パワーアップだ。言い換えると、全体的に性能を高める一方、運転して楽しい車だ。これらを実現させるというのがデザインのミッションだった」

 --マクラーレンブランドで一貫しているデザインとは何か

 「私どもの製品群を全体的にみたときに、『全てのモノは理由があって存在する』というのが考え方の中心で、全ての製品で貫いている。デザインとは、『理解し、探求し、問題を解決する』という過程だと思っている。マクラーレンはトレンドを追求しない。ボディーのパネルや使える素材は変わるが、絶対に変えないものがある」

 --自動運転や電動化は、デザインのあり方に影響を与えるか

続きを読む