トヨタ、レクサス「ES」国内量産開始 高級セダン復権期待

トヨタ自動車九州の宮田工場で量産が始まった「レクサスES」=7日午後、福岡県宮若市
トヨタ自動車九州の宮田工場で量産が始まった「レクサスES」=7日午後、福岡県宮若市【拡大】

 トヨタ自動車は7日、福岡県宮若市の生産工場で、高級車ブランド「レクサス」の基幹モデルで10月24日から国内向けに発売した新型セダン「ES」の量産を始めた。

 サイドミラーに替わる後方確認カメラを、世界で初めて量産車に搭載できるようにした。世界的にスポーツ用多目的車(SUV)の人気が高い中、苦戦が続く高級セダン復権への期待をかけている。

 ESはレクサスブランドが誕生した1989年からあり、これまでは海外のみで販売されていた。

 トヨタによると、新型の国内受注は発売から約2週間で3000台を超え、月350台の販売目標の8倍強となっている。日本を含む90以上の国と地域で販売する予定。

 新型ESを国内で唯一生産する宮若市の工場では7日、国内受注に対応した量産開始を祝う式典が開かれた。トヨタでレクサス事業を統括する沢良宏専務役員は「フル稼働の生産が続くが、高い品質と生産性を高次元でバランスした最高の1台を、お客さまに届けてほしい」とあいさつした。

 国内向けの希望小売価格は580万~698万円。サイドミラーに替わるカメラは、最上級モデルに21万6000円を上乗せすれば装備できる。