【トラノコのかんたんマネー講座】投資と税金(3)

 税制面で投資を後押ししている制度として、少額投資非課税制度(NISA)と並んであげられることの多い個人型確定拠出年金(iDeCo)があります。

 iDeCoは、積み立てという意味ではNISAと同じですが、公的年金にプラスして給付を受けられる私的年金の一つです。“私的”という意味は、掛け金を60歳になるまで自分で拠出し、60歳以降に老齢給付金を受け取る、任意で始める制度であることを表しています。

 iDeCoは、NISAより税制優遇が大きく、主に以下の3つがメリットとしてあげられます。まず、拠出する掛け金が全額所得控除となり、所得税、住民税が軽減されます。さらに、通常金融商品を運用すると運用益に課税されますが、iDeCoなら非課税で再投資されます。また、60歳を迎え受け取りの際も、控除制度を活用しながら、年金か一時金を選ぶこともでき、その併用も可能です。

 安定収入があり税控除のメリットがある方には有利な制度となっていますが、原則60歳を迎えるまで途中解約ができない点には注意が必要です。(トラノテック取締役 藤井亮助)