東芝、「稼ぐ力」育成急務も遠い道 中期計画で掲げた成長施策、目新しさに欠ける (1/2ページ)

中期経営計画について説明する東芝の車谷暢昭会長兼CEO=8日、東京都港区
中期経営計画について説明する東芝の車谷暢昭会長兼CEO=8日、東京都港区【拡大】

 8日に中期経営計画を発表し、再建の道のりを本格的に歩み始めた東芝。破綻回避のため、連結営業利益の約9割を稼いでいた半導体メモリー事業を手放した東芝にとっては、残った事業の「稼ぐ力」を育成することが急務だ。しかし、いずれも将来性が高いとは言い難く、中期計画で掲げた成長施策も目新しさに欠ける。V字回復の達成は容易ではない。

 東芝は8日、2019年度から5年間の中期経営計画「東芝ネクストプラン」を発表した。最終年度に売上高4兆円、営業利益率8%以上の達成が目標。デジタル技術の活用で収益力を高める一方、グループ全従業員の5%に当たる約7000人を削減する。経営上の重荷だった米国での液化天然ガス(LNG)事業は中国ガス大手に売却、英原子力発電子会社は清算する。

 「業界トップクラスに持ち上げたい」

 東芝の車谷暢昭会長兼最高経営責任者(CEO)は同日の記者会見で、収益向上に向けた意気込みをそう述べた。

 2019年3月期の営業利益(見通し)は600億円。利益率はわずか1.7%しかない。それを22年3月期は6%以上、最終年度の24年3月期には8~10%まで高めるという。

 不正会計や米原発子会社の巨額損失で破綻の危機にひんしている間に、ライバルとの差は大きく開いた。特に宿命のライバルである日立製作所は、足元の営業利益率が8%近くに達し、22年3月期には10%まで高める考えだ。それだけに、東芝にとって今回の目標は必達といえる。

 もっとも、火力発電設備は温暖化への懸念から新規案件が減り、システムLSIは開発費がかさみ赤字にあえぐ。リチウムイオン電池や再生エネルギー発電設備など、次の柱と頼む事業は有望なだけに激しい競争が予想される。当面は合理化やコスト削減に頼らざるを得ない。

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