電機

アイボの癒やし、医療に活用 ソニーと国立成育医療研究センターが研究

 ソニーは29日、人工知能(AI)を搭載した家庭用犬型ロボット「aibo(アイボ)」を使って長期入院する子供に与える癒やしの効果を検証する取り組みを12月から始めると発表した。国立成育医療研究センター(東京都世田谷区)と共同で研究する。

 検証期間は2021年3月まで。数台のアイボを用い、痛みを伴う医療措置の際に気を紛らわしたり、治療で隔離や行動制限が必要な際の効果などを検証する。

 アイボに搭載されているカメラ画像、音声、タッチセンサーの機能を使い、子供がどんな場合に声をかけたか、どこを触るのかなどをデータ化して解析。ソニーは個人情報を含まない形でデータを提供する。

 同センターによると、療養中の子供は「親に会えず、友達とも遊べない」などと孤独や寂しさから、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症するケースもあるという。動物介在療法などもあるが、高額なため、アイボでの効果を検証する。

 会見したソニーAIロボティクスビジネスグループの矢部雄平統括部長は、「アイボが社会貢献につながればうれしい」と話した。まだ、事業化の計画は立てていないという。

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