日仏首脳会談 カルロス・ゴーン容疑者の司法手続き進める認識示す

逮捕前にマクロン仏大統領(手前左)とルノーの工場を訪れたゴーン容疑者=11月8日(ロイター)
逮捕前にマクロン仏大統領(手前左)とルノーの工場を訪れたゴーン容疑者=11月8日(ロイター)【拡大】

 【ブエノスアイレス=小川真由美、パリ=三井美奈】アルゼンチンの首都ブエノスアイレスを訪問中の安倍晋三首相とマクロン仏大統領は11月30日午後(日本時間12月1日未明)、20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせて会談した。日産自動車前会長のカルロス・ゴーン容疑者の逮捕を受け、両首脳は日産と三菱自動車、仏大手ルノーの3社連合について安定的な協力関係を維持していく重要性を確認した。

 安倍首相は会談で、3社連合に関し「日仏産業協力の象徴」と指摘した。その上で、「今後のアライアンス(企業連合)について政府が関与するものではない。当事者が納得いく形で議論が建設的に進むことを期待している」と述べた。会談はマクロン氏側の要請で、約15分間行われた。

 仏紙フィガロ(電子版)によると、マクロン氏は3社連合を維持すべきだとの考えを伝えた。仏大統領府筋の話として報じた。

 安倍首相がゴーン容疑者の司法手続きを進めねばならないと述べる一方、マクロン氏は3社連合の維持に加え、ルノーの安定を守るべきだとの考えを示したという。ゴーン容疑者の逮捕後、両首脳による初の対面となった。