慢性腰痛の会社員、7割「普段通り仕事できない」 


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 会社勤めで慢性腰痛に悩む患者のうち7割が、出勤しても普段通りの仕事ができない状態を自覚していることが、塩野義製薬などの調査で6日、分かった。痛みの強さと職場での生産性低下の相関関係も指摘できるという。国内の慢性腰痛患者は1千万人ともいわれ、調査グループでは「職場での腰痛対策が生産性向上に役立つのでは」としている。

 インターネットを通じて集めた、会社勤めで腰の痛みが3カ月以上続く「慢性腰痛患者」の全国の男女239人のデータを調査した。

 調査では、何らかの病気や症状を抱えながら出勤しても、仕事の量や種類が制限され、普段通りの仕事ができなくなり労働生産性が低下する「プレゼンティーズム」という概念に注目。

 慢性腰痛患者で「健康上の問題は仕事に影響しなかった」というグループの痛みの強さは10段階評価で平均3・9だったのに対して、「仕事の妨げになった」と強く感じているグループは5・1と大きく差が開いた。

 一方で、慢性腰痛を罹患(りかん)している期間は、痛みが仕事に強く影響したグループが平均111・2カ月、影響しなかったグループが112・6カ月とほとんど差がなく、罹患期間は生産性の低下に影響しないことが予想されるという。

 塩野義と調査を行った東京大医学部付属病院の松平浩特任教授は「慢性腰痛患者の痛みの強さと職場での生産性の低下の相関関係が指摘できるのではないか。職場での慢性腰痛対策が、企業の生産性を高める可能性がある」と指摘した。