「大阪-釧路」 ピーチ就航がきっかけで交流活発化、アイドルも“橋渡し役”に

関西と釧路の交流が行われた「ふじすて××SP」。後列左からこちゆうさん、秋葉令奈さん、赤星栄里さん、阿部静華さん、前列左から入江真太郎さん、かっちさん=大阪市阿倍野区
関西と釧路の交流が行われた「ふじすて××SP」。後列左からこちゆうさん、秋葉令奈さん、赤星栄里さん、阿部静華さん、前列左から入江真太郎さん、かっちさん=大阪市阿倍野区【拡大】

  • 「ふじすて××SP」で釧路について語り合う秋葉令奈さん、「TEN6」の赤星栄里、阿部静華さん(左から)
  • 釧路について語り合う秋葉令奈さん、入江真太郎さん、こちゆうさん、赤星栄里さん、阿部静華さん=大阪市阿倍野区
  • 「ふじすて××SP」で釧路の魅力に語るフリーライターのこちゆうさん(右)
  • 「ふじすて××SP」では、テレビ電話を使って北海道釧路市の様子を伝えた
  • 秋葉令奈さんと一緒に釧路市で開催されたイベントに出演した「TEN6」の赤星栄里さん(左)。関西のアイドルとしては初めてだ
  • 釧路和商市場に「TEN6」の赤星栄里さんを案内した秋葉令奈さん(右)
  • 「TEN6」の赤星栄里さん(左)は秋葉令奈さんと一緒に「FMくしろ」の番組にも出演した

 格安航空会社(LCC)のピーチ・アビエーションが8月に関西国際空港とたんちょう釧路(くしろ)空港(北海道釧路市)を結ぶ定期便を就航させたことをきっかけに、大阪と釧路の交流が活発化している。関西を拠点に活動している釧路市出身のクリエーティブアイドル、秋葉令奈さん(31)が“橋渡し役”となり、釧路市のイベントに関西のアイドルを連れていったほか、大阪市内で開催されたイベントに釧路で活動している関係者らが出演。アイドルのファンたちも一緒に移動しており、「もっと大阪と釧路をつなげたい」と意気込んでいる。(格清政典)

 「TEN6」のメンバーが釧路のステージに

 大阪市阿倍野区にある複合商業施設「あべのルシアス」15階のスカイステージで10月14日、ピーチ便就航を記念したインターネット番組「ふじすて××(ダブルエックス)」の特別公開生配信イベントが開催された。「つながるくしろ」をテーマに、レギュラーの秋葉さんに加えて、釧路市出身のシンガー・ソングライターの阿部静華さん、天神橋筋商店街を拠点にするアイドルグループ「TEN6」の赤星栄里さんらがゲスト出演した。

 赤星さんは1週間前に、釧路市内で開催されたビールの祭典「フリンジ北海道×オクトーバーフェスト」に出演。秋葉さんとともにステージ上でライブを行った。「寒かったけど、とにかく人は温かかった」と振り返った。

 ピーチ便に乗って釧路入りした赤星さんは、現地で待ち構えていた秋葉さんの案内で北海道三大市場に数えられる「釧路和商市場」を訪問。市場内の海鮮屋や魚卵専門店などをめぐって「勝手丼」作りを体験した。その後、FMくしろに生出演して、ライブ出演とあわただしく動き回った。

 「釧路の人はライブを静か見ている人が多い」と事前に秋葉さんから聞いていたが、実際にステージに立ってみると「ビックリするぐらい盛り上がった」と笑顔で話した。実は、赤星さんのファンも一緒の便で釧路に付いていっており、釧路側の関係者らとも交流を深めていた。

 赤星さんの報告を聞いていた阿部さんは「釧路の人はシャイで、慣れるまでに時間がかかります。でも、大阪の人はすぐに近くに寄ってくれる」と話していた。

 釧路からもゲスト、来年は出張配信も

 イベントには、釧路市在住のフリーライター、こちゆうさんもゲスト出演。「釧路空港の到着時に釧路湿原を一望できる。感動します」などと釧路の魅力を語った。こちゆうさんは奈良県出身で、関東で働いていた約5年前に釧路に転勤することになった際には「マイナスイメージしかなかった」と振り返る。だが、実際に住んでみると「街角から見える夕陽がきれいだった」と話し、釧路に住むことを決めたという。

 こちゆうさんは「関西と釧路は似ている」と証言。行きつけの店や隠れた名店など個人店が市内に点在し、「人もやさしくて、距離感も近い」と話した。秋葉さんとともに観光振興プロジェクト「しゃけっとKUSHIRO」を手がける観光アドバイザー、入江真太郎さんも「関西人と北海道人は気質が合い、相性もいいと思う」と答えた。

 このほか、秋葉さんがCMソングを担当している信販会社「日専連釧路」(北海道釧路市)の関係者が釧路からテレビ電話で中継し、釧路の街並みを紹介するコーナーも行われた。

 秋葉さんは11月18日にも地元・釧路でワンマンライブを行った際には、関西からのファンも同行しており、釧路市観光局から「関西で釧路をアピールしてほしい」と“お墨付き”を与えられたことを明らかにした。「来年には釧路でも『ふじすて××』を配信したい」と意気込む。

 順調なスタートも、本格的な冬到来が課題

 全国初となる北海道東部へのLCC定期便は、毎日1往復を運航。料金は5290~3万1590円で、ピーチ広報担当者は「就航当初は予想以上の搭乗客があったが、9月の台風21号の関西上陸や北海道胆振(いぶり)東部地震を経て、ようやく搭乗客も戻ってきた。来年2月以降の予約も8割以上を見込んでいる」と話す。その一方で、「本格的な冬が始まるこれからの季節が課題になる」(ピーチ広報担当者)と気を引き締める。

 北海道釧路総合振興局によると、釧路と根室、十勝(とかち)、オホーツクの道東4振興局管内の観光客は昨年度で約2900万人。そのうち約1900万人が4~9月に訪れており、厳しい寒さとなる冬季の観光客獲得が大きな課題になっている。

 そこで、道東4振興局は11月23~25日に大阪市北区の天神橋筋商店街で、初めてとなる「ひがし北海道観光展」を開催。ピーチ就航で道東を訪れやすくなったことをアピールするなど、関西の観光客誘致に力を入れだしている。

 釧路総合振興局商工労働観光課は「まだ統計は取れていないが、地元観光協会がピーチ就航で関西の観光客がよく訪れるようになったと話していた」とピーチ就航の効果を話している。