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ドコモ、4Kで手術映像を転送 5G活用技術を展示、直近の実用化意識

 NTTドコモは5日、第5世代(5G)移動通信方式を活用した新技術の展示会を東京江東区の東京ビッグサイトで開催した。5Gは現行の20倍の高速通信や現行の10分の1の低遅延などが特徴。高画質の映像をリアルタイムで離れた場所に送ることなどができる。ドコモは5Gのサービスを来年秋のラグビーワールドカップ(W杯)の開催に合わせて一部地域で提供開始することを表明していることもあり、直近の実用化を意識した新技術の展示が目立った。

 ドコモと東京女子医科大学などが開発中の遠隔高度医療システムでは、4Kカメラで撮影された手術中の映像などが、離れた場所にいるベテラン専門医のタブレット端末に5Gで転送され、ベテラン医師が手術中の医師にアドバイスすることができる。

 トヨタ自動車の開発したロボット「T-HR3」を使った展示コーナーでは、離れた場所にいる人が5Gを介して、モノをつかんだ感覚も伝わるというT-HR3を操作した。これまでは固定の光回線を使って操作していたが、5Gでもスムーズな操作が可能という。

 ドコモの中村武宏5Gイノベーション推進室長は「ラグビーW杯に合わせて5Gを提供するのでスポーツやエンターテインメント関係のサービスにも注力している。他社と協業した各種サービスもかなり実用に近くなってきた」と5Gの開発状況を説明した。

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