日産・西川社長の更迭計画と米紙 ゴーン容疑者、経営不振で

日産自動車の西川広人社長=11月19日、横浜市西区
日産自動車の西川広人社長=11月19日、横浜市西区【拡大】

 米紙ウォールストリート・ジャーナルは9日、日産自動車前会長のカルロス・ゴーン容疑者が逮捕前、同社の西川広人社長の更迭を計画していたと報じた。周囲には11月下旬に予定されていた取締役会で社長交代を提案する意向を示していたが、11月19日に逮捕された。関係者の話としている。

 ゴーン容疑者は、主力の米国市場での販売不振や日本国内で品質問題が相次いだことを受けて西川社長に不満を募らせており、数カ月間にわたって経営陣を刷新する計画を温め、役員の一部に伝えていたという。

 日産はゴーン容疑者らによる不正行為を内部調査し、東京地検特捜部に情報提供。特捜部は11月19日、役員報酬の一部を有価証券報告書に記載しなかったとしてゴーン容疑者らを金融商品取引法違反の疑いで逮捕した。西川社長は同紙の取材に応じておらず、ゴーン容疑者の計画を事前に知っていたかどうかは不明という。(共同)