出光と昭シェルの統合を承認 公取委など国内外の競争当局

会見後握手する(左から)出光興産の木藤俊一社長、昭和シェル石油の亀岡剛社長=10月16日午後、東京都千代田区(古厩正樹撮影)
会見後握手する(左から)出光興産の木藤俊一社長、昭和シェル石油の亀岡剛社長=10月16日午後、東京都千代田区(古厩正樹撮影)【拡大】

 石油元売り2位の出光興産と同4位の昭和シェル石油は12日、両社の経営統合について、公正取引委員会など国内外の競争当局による承認を同日までにすべて得た、と発表した。両社が今月18日にそれぞれ開く臨時株主総会で統合の承認を得れば、定められた手続きはすべて完了し、来年4月1日の統合が実現する。

 出光によると、競争当局による審査の過程で特段の注文や指摘はなかったという。承認を受けた海外の競争当局については具体的に明らかにできないとした。

 統合をめぐっては出光の大株主である出光創業家の反対で足踏みが続いたが、創業家の主要メンバーが条件付きで賛同に転じたことで実現に向かった。昭シェルの株主に出光株を割り当てる「株式交換」の方式で実施し、出光が昭シェルを完全子会社化する。新会社の取締役人事や株式交換比率は10月に公表している。