アップル、売上高5%減に 18年10~12月期業績予想を下方修正

米アップルのロゴ(AP)
米アップルのロゴ(AP)【拡大】

 米アップルは2日、2018年10~12月期の業績予想を下方修正し、売上高が前年同期比5%減の約840億ドル(約9兆円)にとどまると発表した。中国の景気減速で、主力製品のスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の販売が振るわなかった。売上高が前年同期を下回るのは9四半期ぶり。

 アップルが業績見通しを下方修正するのは珍しい。ティム・クック最高経営責任者(CEO)は株主への手紙で「中華圏(中国と台湾)で、これほどの減速を予想していなかった」と説明。米中貿易摩擦が中国景気の下押し要因になっていると指摘した。

 アイフォーンは中国など新興国市場に加え、一部の先進国市場でも予想より買い替えが進んでいないことも表明。ドル高による価格上昇も響いたという。売上高は前年同期比1~5%増の890億~930億ドルを想定していた。米株式市場の時間外取引では下方修正が嫌気され、アップルの株価が大幅に下落した。

 アップルをめぐっては、昨年11月に発表した業績予想で伸び率鈍化が明らかになり、新型スマホの販売不振への警戒感から株価が大幅下落した。(ニューヨーク 共同)