【2019 成長への展望】LINE証券設立で顧客の裾野拡大 野村HDG・永井浩二最高経営責任者 (1/2ページ)


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 --年末年始にかけて株価が乱高下した

 「昨年の正月に『晴れ時々、ゲリラ豪雨に注意』と言っていたが、本当にゲリラ豪雨ばかりで大変な一年になった。値動きが激しくなり、怖くて投資家がみんな手を出せない。世界的に不確実性が高まって、市場参加者の心理が悪化した。業界にとっても事業へのインパクトが大きかった一年だった」

 --今後の事業運営で注力すべき分野は

 「証券会社の伝統的なビジネスモデルに頼り切ることができなくなっている。デジタル化や日本の少子高齢化も加えたメガトレンドへの対応・対策を本格化していく。アドバイザリーやソリューションなどに注力していくほか、人口動態の変化に合わせて、今後3年間でリテール部門のコストを10%削減していく。ただ今はスマートフォンの普及もあり、店舗を減らすのは地方ではなく都市部になる」

 --世界経済のリスク要因をどうみるか

 「リーマン・ショックから10年がたち、またバブル崩壊があるという意見もあるが、バブル崩壊というのはいわば正常化だ。金融機関のバランスシートは健全であり、金融機関発のバブル崩壊は起きようがない。起き始めているのは米巨大IT企業株があまりに高く買われすぎた反動で下がっていることだが、これも正常化だ。また、米中貿易摩擦が国防上の理由まできていて長期化しそうなので、中国でビジネスをしている企業へ与える影響が心配される」

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