ルーフは電動開閉式のソフトトップだという。ショーモデルはデザインスタディのため、クローズドの姿を披露することはなかった。だが、幌を閉じた状態でも、スタイルを崩さないはずだ。念じるように目を閉じて、頭の中で幌を被った姿を空想しても、とてもスタイリッシュなフォルムしか浮かばない。
スタイルを損なわずルーフを格納
ソフトトップは小さく折り畳まれてドライバーの背後に格納される。
オープンラインは水平にスパッと裁断したのではなく、クーペのキャラクターラインを残している。ルーフはすっきり収まる。パネルの切り欠きから予想するに、トランクスペースも犠牲にはなっていないのだろう。
そればかりか、リアシートも失っていなかった。ひとときの撮影タイムを終えた後、真っ先にショーモデルに歩み寄り、覗き込んで驚いたのはそこだ。リアシートのその空間をも犠牲にせず、スタイルを損なわないようにすっきりとルーフを背後に格納したカラクリ技術は圧巻である。
リアのヘッドレストを隠すようなスタイルだから、歩み寄ってみないと、2シーターなのかと見紛う。それがスッキリとした印象を与えている。
「ルーフはソフトかハードか」の好みは人それぞれだろうが、いくら耐候性に有利だとはいえ、ハードトップでは4シーターでありながらここまですっきりとルーフを収めることはできなかったはずだ。ソフトトップは重量的にも有利だ。