【木下隆之のクルマ三昧】デトロイトショーで拍手喝采 レクサスのLCコンバーチブル、市販化は確定的 (3/3ページ)

 リアシートは子供ですら短距離での移動に限られるほど狭い。日常的には、荷物を置いておくためのスペースと割り切る必要がある。だが、LCはその名の語源である「ラグジャリークーペ」だから、オープンモデルとなっても武闘派クーペとは異なる余裕があってしかるべき。その意味では、4シーター化はエンジニアの強いこだわりだろう。

 最も得意とするパワーユニット

 ちなみに、コンセプトモデルに搭載するエンジンはクーペと同じV型8気筒5リッターである。だとするとクーペと同じ出力と想像するのが自然だ。市販化されれば、最大出力は477ps、最大トルク540Nmに限りなく近い数字になるに違いない。

 ハイブリッドに関する言質は得られなかったが、レクサスが最も得意とするパワーユニットでもあるわけだから、市販化の際にはラインナップに加わると予測している。

LCコンバーチブルのインテリア

LCコンバーチブルのインテリア

 ルーフを失ったことで低下するボディ剛性は、フロア関係の補強で補うことになる。ルーフ開閉のためのモーターも積む必要もある。そのために100kgほどの重量増を覚悟しなければならない。だが、低回転から540Nmものトルクが溢れるのだから動力性能に不満はないだろうし、低回転域でモーターアシストが得られるハイブリッドになればなおさら心配はいらない。

 いやはや、それにしても「LCコンバーチブル・コンセプト」は美しい。奇を衒わず、素直に自然にオープンモデルを成立させていることは賞賛に値する。

 これ以上焦らさないでほしいとオープン派の僕は、静かに回転するターンテーブル上で艶めかしく焦らす「LCコンバーチブル・コンセプト」を見て願った。

【木下隆之のクルマ三昧】はレーシングドライバーで自動車評論家の木下隆之さんが、最新のクルマ情報からモータースポーツまでクルマと社会を幅広く考察し、紹介する連載コラムです。更新は原則隔週金曜日。アーカイブはこちらから。

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【プロフィル】木下隆之(きのした・たかゆき)

木下隆之(きのした・たかゆき)レーシングドライバー 自動車評論家
ブランドアドバイザー ドライビングディレクター
東京都出身。明治学院大学卒業。出版社編集部勤務を経て独立。国内外のトップカテゴリーで優勝多数。スーパー耐久最多勝記録保持。ニュルブルクリンク24時間(ドイツ)日本人最高位、最多出場記録更新中。雑誌/Webで連載コラム多数。CM等のドライビングディレクター、イベントを企画するなどクリエイティブ業務多数。クルマ好きの青春を綴った「ジェイズな奴ら」(ネコ・バプリッシング)、経済書「豊田章男の人間力」(学研パブリッシング)等を上梓。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。