ゴーン被告に新たな不正、非開示報酬10億円 日産・三菱自の合弁会社から

カルロス・ゴーン被告(中央)
カルロス・ゴーン被告(中央)【拡大】

  • カルロス・ゴーン容疑者出廷のニュースを流す街頭テレビ=8日午後、東京都千代田区(宮崎瑞穂撮影)

 会社法違反(特別背任)などの罪で起訴されたカルロス・ゴーン被告(64)が会長を務めていた三菱自動車が18日に開いた臨時取締役会で、ゴーン被告の不正に関する調査結果が報告された。日産自動車と三菱自が折半出資する企業連合の統括会社「日産・三菱BV」(オランダ)から約10億円の報酬を受け取っていたことが判明。統括会社は両社の連結対象ではなく、報酬は開示されていなかった。

 調査では、ゴーン被告とグレゴリー・ケリー被告が、ゴーン被告への非開示報酬のためにこの会社を設立したことも明らかになった。三菱自の益子修会長兼最高経営責任者(69)は10日午後、記者団に、「シナジー(相乗効果)を追求するための会社だったはず。正直に言って悲しい」と話した。刑事告発や損害賠償請求を検討するという。

 日産・三菱BVでは益子氏や日産の西川広人社長(65)も取締役を務めているが、両氏は報酬を受け取っていないという。