アルーは、大手企業向けに人材育成や英会話の研修事業を請け負い、各顧客企業の特徴や要望に合わせた研修内容を強みに、高いリピート率で成長を続けている。教育と人工知能(AI)を掛け合わせて、働き方改革に貢献することを企業理念に掲げ、2018年12月11日東証マザーズ市場に新規株式公開(IPO)した。落合文四郎社長に今後の事業展開について聞いた。
新人・若手に強み
--具体的な事業内容は
「従業員1000人以上の大企業を主要顧客とした新人・若手対象の研修を強みとしている。講師を派遣して新人・若手にはビジネスマナーを、中堅には論理的思考や問題解決、プレゼンテーションなどのプログラムを提供。管理職向けにはリーダーシップやコーチングなどをテーマにする。海外研修では、インドのトレーニングセンターで現地の学生と情報交換をしたり、街頭インタビューによる異文化交流で理解を深めたりしている」
--どのように顧客別研修内容を構成しているのか
「法人向けについては、各社に現場での事例を反映させて育成成果を上げている。個人向けについては、個別フォローアップとしてAIを活用した課題を課すことで効果を高めている」
--英会話研修の進め方は
「スマートフォンを使ったオンラインで、担当講師による個別のコーチングとAIを組み合わせたプログラムを提供している。受講者の会話を講師が書き起こしてテキストデータをAIが解析し、各自の得意・不得意を明らかにして宿題を自動で出題する。5年以上大手企業向けにサービスを提供しているので膨大なデータが蓄積されているほか、文法構造を解析するアルゴリズムを開発する技術力など、独自の強みを持っている」