欧州ソニーがオランダ移転、英EU離脱で混乱回避

 ソニーは23日、ロンドン郊外にある家電部門の欧州統括会社を、英国の欧州連合(EU)離脱が予定される3月末までにオランダの首都アムステルダムに移す方針を明らかにした。条件面などの取り決めのないまま離脱する「合意なき離脱」となった際に生じる恐れのある混乱を避けるための措置。

 英国で事業を展開する日本企業では、パナソニックが昨年、EU離脱に備え、英国からオランダに欧州本社や一部の人員を移している。英経済をめぐる不透明感が企業活動に影響を与えつつある。

 ソニーは英国の統括会社がEU域内の家電の営業を担当。合意なき離脱となった場合、EU域内に法人がない状態となることから、EUでの活動に支障を来す恐れがあった。

 アムステルダムで新法人を登記し、英国の統括会社と統合する計画という。人員の異動はないとしている。(ロンドン 共同)