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運動組織、なぜガバナンスが効かないのか (2/3ページ)

宮田正樹

 フランス当局はロシア選手のドーピング事件をきっかけに、IAAFの汚職やマネー・ロンダリングに関してディアク父子を捜査している中で、これを発見し疑惑を深めた。慌てたJOCは、立教大教授で弁護士の早川吉尚氏を座長とするお手盛りの「調査チーム」を立ち上げ、「招致委は贈与を認識しておらず違法性はなかった」とする調査結果を16年9月に発表した。

 竹田氏は、しきりにこの調査結果を根拠に「潔白」を主張するが、「コンサルタント料」「ロビー活動費」と称する金の内容も定かでなく、BT社がシンガポールの公営住宅の1室を住所とすることなど、発表当時から踏み込み不足が取り沙汰されていた代物である。

 利害者は内部にのみ

 竹田氏の会見にあきれていたら、シンガポールの裁判所が今年1月16日、BT社の元代表、タン・トン・ハン氏に、14年にパパマッサタ・ディアク氏から得た55万シンガポールドル(約4400万円)について、実際はコンサルティング業務をしていないにもかかわらず、「コンサルタント料金だった」と、汚職捜査当局に虚偽の説明をしたという罪で、禁錮1週間の有罪判決を言い渡したというニュースに接した。これもフランス当局からの要請に基づき調査が進められていたものである。

 産経新聞によると、フランス当局は「ゴーン事件」の前から、竹田氏に聴取に応じるよう求めており、昨年8月下旬には12月の事情聴取が決まっていた。その間、竹田氏は何をしていたのか。当時のいきさつを確認しなかったのだろうか。疑惑を2年以上放置してきた怠慢をどう考えているのか。問うだけむなしい。

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