【ピックアップ】ホール大手5社、依存対策で共同声明

大手5社の依存対策について発表する(左から)合田観光商事、ダイナム、ニラク、マルハン、夢コーポレーションの各代表
大手5社の依存対策について発表する(左から)合田観光商事、ダイナム、ニラク、マルハン、夢コーポレーションの各代表【拡大】

 ぱちんこ依存対策について志を共にするホール企業大手5社(合田観光商事・ダイナム・ニラク・マルハン・夢コーポレーション)は1月30日、東京都荒川区のダイナム本部会議室で「パチンコ依存対策 5社勉強会」を開催した。

 冒頭、5社を代表する形でダイナムの藤本達司社長が共同声明を発表。「合田観光商事、ダイナム、ニラク、マルハン、夢コーポレーションは、ぱちんこ依存に対し、遊技を提供する立場として、真に依存対策となる“予防”のためのアプローチに注力し、安心して楽しめるぱちんこを提供いたします。そして、本日の取り組みの動画を一般公開し、全国のパチンコホールがぱちんこ依存対策に取り組むよう働きかけていきます」と述べた。

 また、ぱちんこ依存対策における具体的取り組みには「ぱちんこを提供するホール法人の責務として、“予防”を中心としたぱちんこ依存対策を行い、店舗で働く全従業員が行動する」「この活動は5社に留まることなく、全国のホール法人が依存対策に取り組めるよう、先頭に立って啓蒙(けいもう)・牽引(けんいん)する」「そのスタートとして、本日の勉強会の動画を動画サイトにて一般公開し、誰もが学習し、行動できるようにする」の3つを掲げた。

 その後、プレスからの質疑応答の時間が設けられるなか、今回の5社による声明にいたる経緯については、その背景に「女性の活躍推進」などの共通テーマで話し合いの場を持っていたことが挙げられたほか、各社で正しい知識に基づいた接客対応などホールとしての依存教育を積極的に進めてきたことや、依存に対する共感について語られた。また、5社による依存への取り組みを継続していくのかとの質問に対しては、「取り組みの輪をホールに広げながら継続していきたい」と強調。なお、「今回の5社によるセッションは遊技業界として21世紀会のガイドラインを順守しながら、よりきめ細やかな形で従業員教育の取り組みを充実させていきたいとの思いがあった」(藤本氏)とも述べた。

 一方、当日は別フロアで5社の従業員に対し、認定特定非営利活動法人リカバリーサポート・ネットワーク代表理事で、依存回復支援施設の活動支援も行う西村直之氏(精神科医)による「依存について考える」と題した講演が行われたほか、顧客と接する機会が多いホール従業員を対象に、依存対策に取り組むための5社による合同セッション(ワークショップ)を実施。グループ発表について、西村氏が総評を務めた。