米配車大手ウーバー、東北でサービス開始

アプリによる配車サービスを開始した仙台中央タクシーの清川晋取締役(左)とウーバーのゼネラルマネジャー、トム・ホワイト氏=14日、仙台市青葉区(千葉元撮影)
アプリによる配車サービスを開始した仙台中央タクシーの清川晋取締役(左)とウーバーのゼネラルマネジャー、トム・ホワイト氏=14日、仙台市青葉区(千葉元撮影)【拡大】

 米配車大手のウーバー・テクノロジーズと仙台中央タクシーが仙台市内全域でアプリを通じたタクシー配車サービスを開始した。同種のサービスは東北では初。青森と福島両県内でも近く導入される。

 ウーバーは2010年に米サンフランシスコでサービスを開始し、現在は世界600以上の都市で展開している。日本のタクシー会社との連携は、仙台市が名古屋市、大阪府に次いで3例目となった。

 ウーバーのサービスは、スマートフォンなどにアプリをダウンロードし、目的地を入力すればタクシーの配車が可能。事前にクレジットカードなどの情報を登録しておけば、自動的に精算される。

 13日に行われた会見で、仙台中央タクシーの清川晋(すすむ)取締役は、東日本大震災後に落ち込んだ来日外国人観光客数が復調傾向にあるとした一方、「東北には1%しか来ていない」と指摘。その上で「1%しか来ていないということは、逆に伸びしろもある」と語った。

 連携の狙いについて、「外国人の方々にタクシーを便利に使ってもらうため、世界で認知されているブランドを通して手配できればいいと考えた」と説明。事業者としても稼働率上昇によるタクシー業界の活性化も見込むとした。

 ウーバーのモビリティ事業ゼネラルマネジャーのトム・ホワイト氏は「困難に立ち向かっている地域。全ての問題を解決できるわけではないが、便利に自由に移動できる一助になればいい」と話した。

 仙台市内から出発する普通車タクシー102台でアプリ配車を導入する。ウーバーは「仙台というより東北を狙っていきたい」としており、青森市、福島県郡山市のタクシー会社との連携を決定。今春にもサービスを開始する予定だという。