クルマ三昧

なにこれ? 新型スープラの“不自然な凹凸” 実は計算された細工だった (1/3ページ)

木下隆之
木下隆之

 1月14日、北米デトロイトショーの会場は熱気に包まれていた。その中でも特に、ただならぬ興奮に包まれていたのは、ひときわ広大なブースを構えるトヨタだった。その理由は明確だ。ようやく全貌が明らかにされる「スープラ」の発表を控えていたからである。(レーシングドライバー/自動車評論家 木下隆之)

 今回こそ生のスープラを…

 昨年のジュネーブショーでのスープラ披露では、市販車より先にレース仕様車がデビューするという異例の形式だった。それは裸のモデルを期待した関係者を呆れさせた。1月14日のこの日、多くの関係者がトヨタブースに集結したのは、「今回こそは生のスープラをこの目で…」との思いが強い。

 かくしてプレスデー初日の午前9時40分。スープラは恭しく、おびただしい数の関係者の期待と、激しくたかれるフラッシュライトの中に姿を表したのである。期待通りのマッチョなボディシルエットは、華やかなステージでも映える。数々の照明が陰影を際立たせる。うねるような造形美が、スープラの力強さを印象づけた。

 そんなスープラのエクステリアデザインを観察していて気になったことがある。力強く隆起を繰り返すボディのそこかしこに、明らかに不自然な凹凸が確認できたのだ。

 正面から見てヘッドライトの左右には、大胆に削られたくぼみがある。それがフロントタイヤへの空気の通り道だというのならば納得できるのだが、明らかに簡易的な蓋がしてあるだけなのだ。たんにデザイン性のためだけなのか? 小首を傾げた。

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