独2行が交渉、経営統合か 実現なら欧州有数規模に

ドイツ銀行(左)とコメルツ銀行のロゴ=2016年9月、フランクフルトの証券取引所(ロイター)
ドイツ銀行(左)とコメルツ銀行のロゴ=2016年9月、フランクフルトの証券取引所(ロイター)【拡大】

 ドイツ最大手で経営再建中のドイツ銀行が17日、経営統合が取り沙汰されていた同国大手のコメルツ銀行と交渉していると発表した。経営統合を模索するとみられ、実現すれば欧州有数規模の銀行が誕生する。だが関係者の間には慎重な意見もあるとされ、実現するかどうかは不透明だ。

 ドイツ銀は長らく経営が振るわず、2015~17年の最終損益が3年連続で赤字。18年12月期は4年ぶりの黒字を計上したが、収益力に課題がある。08年のリーマン・ショックに伴い公的資金を投入されたコメルツ銀は、ドイツ政府から15%を超える出資を現在も受けており、経営基盤の強化が不可欠となっている。

 両行の統合はこれまでも取り沙汰されており、ドイツ政府は統合に対して前向きな考えを表明してきた。米国などの大手金融機関に対抗できる銀行を国内につくりたいとの思惑がありそうだ。一方、弱体化した両行が統合しても基盤の強化につながらないとの指摘もある。(共同)