【試乗スケッチ】孤高からの脱却は? アストンマーティンを悩ます“歴史に縛られた悲劇” (2/3ページ)

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 アストンマーティンのデザイン的変革の指揮をとったのはマレク・ライヒマン氏と言われている。デザイン部門の責任者であり、デザイナーとして数々の輝かしいタイトルを受賞している。DB11もヴァンテージも彼の作品だ。DBSスーパーレジェーラやアストンマーティン製クロスオーバーや高級セダンのラゴンダも手掛けている。改革は進みつつある。

 さらに2018年の春、フォルクスワーゲンのデザイナーだったトゥビアス・シュールマン氏をヘッドハンティングし、エクステリア関係の全権を委任した。アストンマーティンは、激動の年を迎えている。

 薄まるジェームズ・ボンドの面影

 ライヒマン氏の作品の一つであるDB11を眺めると、かつてアストンマーティンが人々を魅了した黄金比は崩れていると感じる。前後左右斜め、どこにも粗がなかったエクステリアではなく、独特のアクがある。顔つきはどこか硬骨魚類を連想させるし、平たくなったフォルムは違和感がある。アストンマーティンとのイメージを構築した007ジェームズ・ボンドの面影は薄い。アストンマーティンは新たな世界に挑んだことがわかるのだ。

とはいえ、魂は薄れていない