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三菱地所レジデンス 供給戸数よりも満足度重視

 □三菱地所レジデンス社長・脇英美さん(61)

 --東京・高輪(港区)に常設のマンションギャラリーを新設した

 「JR東日本の山手線新駅『高輪ゲートウェイ駅』が来年開業するなど、高輪は極めて交通の利便性が良い。同時に、緑も多い閑静な邸宅地で、資産性も高いエリアだ。『ザ・パークハウス高輪フォート』を第1号として、このエリアに計4物件を計画している中で、個別ではなく、常設ギャラリーを設けることで複数の物件を1カ所で検討いただくことができる」

 --南青山(東京都港区)でもギャラリーを開設していた

 「都心でのマンション供給に力を入れる方針だ。これまでは青山や番町・麹町(千代田区)などのエリアにフォーカスして展開してきた。エリアに集中することで、購入者のニーズを引き出せている。そこで得た知見をもとに『ものづくり』にこだわっていく。供給戸数や販売戸数を増やすことよりも、満足度を重視していく」

 --マンションのトレンドは

 「二極化が進んでいるといわれるが、特に交通利便性に対するこだわりが強まっている。かつては駅から徒歩10分なら駅に近いと感じてもらえた。だが、最近は徒歩7分以内かどうかで売れ行きが大きく左右される。価格が上昇しているというが、共働き世帯が増え、都内のマンションの価格上昇にも十分ついてきている状況だ」

 --10月の消費税率引き上げの影響は

 「8%から10%への税率の引き上げが2回先送りされた中で、消費者には既に心の中で準備はできているようだ。政府が各種の税制などで影響が出ないような取り組みを進めていることもあり、冷静に対処している。かつての8%への引き上げの時のような駆け込み需要はほぼないとみている」

【プロフィル】脇英美

 わき・ひでみ 一橋大法卒。1981年三菱地所入社。2011年執行役員、14年常務執行役員、16年グループ執行役員、17年4月から三菱地所レジデンス社長を兼務。東京都出身。

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