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トヨタRAV4“復活”の狙い 遊びに行きたくなる痛快なオフロード走破性 (1/4ページ)

SankeiBiz編集部

 1994年に都会派スモールSUVとして初代モデルが誕生してからもうすぐ25年。トヨタ自動車が5代目となる新型「RAV4」を今月10日に発表した。とはいえ、4代目モデルは日本未投入。一度姿を消したRAV4を国内に“復活”させる背景には、人気のSUV市場に対する危機感があったという。正式ローンチの2日前に事前試乗する機会をもらったので、ガソリン車とハイブリッド車(HV)を公道や特設オフロードコースで走らせながら日本再投入の意義を探ってみた。(文・写真 大竹信生/SankeiBiz編集部)

 新型RAV4はカムリやレクサスESと同じ「GA-Kプラットフォーム」をベースに開発されており、「SUVらしい力強さと洗練さを融合させた」と謳う外観デザインは、オフロード色の強い「アドベンチャー」というガソリンモデルのグレードと「その他」という分け方で、2パターンの異なるデザインを用意している。個人的に「アドベンチャー」の顔はトヨタのピックアップトラック「タコマ」を“つり目”にしたような雰囲気を持ち、リヤのテールライトはフォルクスワーゲンのSUV「ティグアン」に似ているとの印象を受けた。

 ガソリン車とHV

 パワートレインは2タイプを展開。ガソリン車は2.0リッター直4エンジン(126kW〈171PS〉/6600rpm、207Nm〈21.1kgfm〉/4800rpm)を搭載し、発進用の1速ギヤを組み込んだ「ダイレクトシフトCVT」を組み合わせている。HVモデルは2.5リッター直4エンジン(131kW〈178PS〉/5700rpm、221Nm〈22.5kgfm〉/3600~5200rpm)にモーターと電気式CVTを組み合わせた新型HVシステムを採用。ガソリン車とHVの共通事項としては、四駆システムやエンジン、ステアリング、ブレーキ、トランスミッションを統合制御することで快適な走行フィールを実現するという「AWDインテグレーテッド・マネジメント」を導入していることだ。

 山梨県で行われたメディア向け試乗会ではガソリンモデルからテストした。まずはカーブとアップダウンの多い一般道で走らせてみたのだが、特に印象的だったのは加減速時やハンドル操作中に感じるRAV4のナチュラルな挙動だった。ハンドルは重すぎず軽すぎず、腕の自然な動きにシンクロするように回すことが可能。車高が高いSUVとは思えないほどステアリングを切った時の反応が早く、足回りも程よく踏ん張りがきいていて旋回姿勢が安定している。ボディのねじれも感じさせず、基本骨格の剛性もしっかりと確保しているようだ。ドライバーが「こう動いてほしい」「こう反応するだろうな」と予測した通りの挙動を見せる自然なドライブフィールがとても好印象だ。

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