三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループが、子会社の三菱ＵＦＪニコスが進めていた決済システム開発の中止などに伴って、１千億円規模の損失を平成３１年３月期連結決算に計上する見通しとなったことが２３日、分かった。９５００億円としている最終利益予想は据え置く方向だ。
三菱ＵＦＪニコスは、過去の合併の経緯から３種類のカードを発行しているが、別々に分かれているシステムを統合するプロジェクトを推進し、令和４（２０２２）年３月期までに１５００億円を投じる計画だった。
しかし、キャッシュレス決済の進展など外部環境が急速に変化する中で、新システムは投資に見合った競争力が保てないため、開発を途中で抜本的に見直すことが必要と判断。損失処理を迫られる見込み。
このほか、グループで「過払い金返還」に備えた引当金を計上することも影響し、損失が１千億円規模に膨らむ公算となった。