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廃墟として次世代へ 平成に生まれた愛知の未来鉄道 (1/3ページ)

 幕を閉じた平成。その時代に開業したものの、わずか15年で平成のうちに廃線となった「鉄道」がある。愛知県小牧市にある桃花台(とうかだい)ニュータウンの住民の通勤、通学の足として期待された新交通システム「桃花台線」だ。廃止から12年あまり経過した現在も高架や駅はほぼそのまま廃虚として残る。甘かった需要予測や経済状況の変化が生んだ負の遺産となっている。

 高層マンションや一戸建て住宅が建ち並ぶニュータウン。その景色の中で「異物」が雨ざらしでそびえ立つ。高速道路を思わせるコンクリート製の高架。しかし、それは道路ではなく、平成3年3月25日に開業したものの、業績の低迷で18年9月いっぱいをもって営業を終えた鉄道の残骸だ。

 開業からおよそ1年半すぎたころに発売された「JR時刻表」の1992年8月号を開いてみよう。私鉄やバスの時刻が掲載される「JRバス&会社線」ページの「名古屋市内と近郊の電車」の項に桃花台新交通の桃花台線がある。

 愛知県、小牧市、名鉄などが出資した第三セクターが運営し、小牧駅から桃花台ニュータウンにある桃花台東駅までの全7駅、7.4キロを約15分で結んでいる。高架(一部地下)の専用軌道をゴムタイヤで走行する新交通システムだ。

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