日本創発グループ社長・藤田一郎さんに聞く
--M&A(企業の合併・買収)を活発に行っている
「印刷業を中核事業として発展してきたが、デジタルコンテンツ分野への進出など、サービス・商材の多様化が生き残りに不可欠と考えている。ここ数年のM&Aは20件を超えるが、新たにグループに加わったのは個性的で戦闘力の高い企業が多く、いずれも事業の多様化に欠かせないと判断した」
--事業構成のイメージは
「印刷事業は収益の7割を占めているが、単体では事業規模の拡大は見込みにくい。長年培ったノウハウやネットワークを、デジタルコンテンツや文具、雑貨、フィギュア、カプセルトイなどの新規分野にいかに応用し、発展させていくかがカギとなる」
--デジタルコンテンツをどう収益に結び付ける
「グループ会社のキャドセンターが、東京23区の3次元(3D)都市データ『REAL 3DMAP TOKYO forVR』を開発した。あらゆる視点から東京の景観を再現できるので、防災シミュレーションや映画の背景などに応用できる。大手不動産会社からはマンションギャラリーのツールとして使いたいとの打診もある。周辺景観や内装などをリアルに再現し、消費者のマンション選びを支援するアイデアだ。近く大阪版3DMAPも投入予定でさらに用途が広がると期待している」