東京証券取引所の株式市場再編をめぐる情報漏洩（ろうえい）問題に絡み、野村ホールディングスと傘下の野村証券は３日、５月２８日付の業務改善命令に基づき、金融庁に改善報告書を提出し、受理されたと発表した。同社は「改善策を完遂し、事案の再発防止に万全を期すことを、経営陣自らの責任として着実に実行して参ります」とのコメントも併せて公表した。
具体的には、金融機関としての行動規範を社内に浸透させるため、研修を充実させるほか、評価制度を改め、問題行為を認識した従業員が声を上げやすい環境を整備する。外部委員を兼任する役職員が知り得た情報の取り扱いを厳格化することなどを盛り込んだ。野村は東証の有識者懇談会で上位市場の指定・退出基準に関する情報を得て、「時価総額２５０億円に落ち着く可能性が高い」などと取引先に漏らした。５月２８日付で業務改善命令を受けた。